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2014年7月19日 (土曜日)

そこにいない家族

クライエントとの関係を考える場合、本人と共に家族の力が大きく関係するのかな。
しかし、高齢社会では、必ずしも家族が同居しているわけではない。むしろ、単身、あるいは遠方に家族がいるケースが多い。

そうしたケースにあっても、そこにいない家族が、本人の決定に大きな影響を与えている。

という話をきいた。

みじかな高齢者として母親のケースを考える。

彼女は、一人暮らしで地方に住んでいる。

介護サービスを受けたり、相談支援を受ける際に、ソーシャルワーカーが訪問する。本人の希望を確認しようとするが、本人は重要な決定をしない。

黙っているか、曖昧な答えをする。
ワーカーは、「この人は自己決定のできない人」と判断することがあるが、決定する人は「そこにいない家族」であることを見過ごしてしまう。

「そこにいない家族に」気付くかどうかは本人支援にとって重要な情報であるが、ほとんど重んじられない。

それは、重要な人物がそこにいないからであり、家族システムが理解されていないかだろう。

この家の場合、色々な決定を夫が行っていたため、夫がいなくなった後の決定システムが「まだ」出来ていなかった。

だから、トイレットペーパーを何束買うかについても、遠方の娘に電話で聞く。

遠方の娘は、自分の期待されている役割がわからず、「自立できない母」だと認知する。

娘にとっても母親は、「ここにいない親」なのだ。

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