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2013年8月13日 (火曜日)

この兵隊さんは誰だろう そう思っていた少年時代

母親に会いたくなった。

近くに住んでいる訳でもなく、しかし、決して遠くにいる訳でもない母親の所に殆どいかない。

学生時代に家を出てからそんな関係である。

「明日、行こと思うんだけど」と話しはじめると、「暑いから来ないでいい」と返事。

母は、自分の気持ちに正直であり、また、いろいろと気を使う。

だから、「来ないでいい」というときは、行かない方がいい。

母親のきょうだいは多い、母は、女6人の末っ子である。男は3,4人いたはずであるが、全員戦死している。

母の話では、召集は一番下の**からだったという。当時**は19歳、自分たちにいちばん近い兄が、紙一枚で戻って来たときには、女きょうだい全員で泣いたという。

続いて、2番目の**。彼は台湾に渡り病死。

いちばん上の**は、当時結婚しており靴屋をしていた。

三人とも、空箱だけが戻った。

祖母は、男子をすべて失った。

子どもの頃の祖母に戦争の話を聞いたことはない。まして、自分の息子のことを話すこともなかった。

しかし、自宅には戦死した子どもたちの遺影が並べられていた。祖母は、毎日それに手を合わせて生活していたのだろう。

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