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2013年4月28日 (日曜日)

それは息子だった

ベロッキオやトッレの作品。イタリア、シチリア島の西岸パレルモ郊外に暮らす6人家族のチラウロ家の物語。父親は廃船の鉄屑を売ることでなんとか生計を立てていた。ある日、マフィアの抗争中に流れ弾が愛娘を襲う。悲嘆にくれる家族は娘の死が金銭的に賠償されることを知り、その申請をする。

申請はなかなか進まない。悪徳貸金業者から借金をし、働こうとしない父親と自立できない一人息子、そして妻と父親の両親。彼らは受け取れるはずの金に頼り、自分たちの置かれている立場を理解していないように見える。

しかし、突然の電話とともに大金がやってくる。すると、父親はその金でベンツを買うと言い出す。新車に家族を載せ神父に車を清めてもらい、バラ色の生活が始まったと思い込む父親。しかし、ここから物語は一気に悲劇に向かう。

家族の誰もが、自分たちは運がないだけであり、金が回ってこないのは世の中が悪いと信じている。そこにイタリアの姿を映そうとしているのか、だれも問題を解決する道を探そうとしない。

誰かが死んでも、その死されも、金で解決しようとする。

このドラマにあるようなことは、日常的に起こっていると上映後監督が話をしていた。

それは、遠い国の話だろうか。

日本の借金はイタリアより多く、世界一である。政府は、目の前の困難を先送りして株高に浮かれている。誰も、問題を見ない社会は、人を大切にしているとは云えない。

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