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2012年1月 9日 (月曜日)

過去から未来へのナラティブ

40年前の世界に戻りたい冬子さん(仮名)は、30歳の頃も思い出にしたるのが好きだ。

つい、あの頃のことを考えてしまう。

でも、いつもそうなのではない。

買い物をしている時や好きな紅茶を飲んでいる時は、すべてのことを忘れてその時を満喫する。

30歳の頃は自由があった。一人で旅もできた。生活を自分でコーディネイトし、何にでもチャレンジできたし、だれも文句を言わなかった。

と、思える。

そんなことはないんだろうけど、ふと振り返ると苦労も楽しく思えてくる。

今は、みんながいろいろなことをいう。

みんなが私を助けようとする。

私は助けてほしいのではない。わたしは、ただ自分らしく、30の頃のように行きたいだけなのだ。

でも、そんなことはできないことは分かっている。

冬子さんは毎日鏡を見て、「ああ、あんて素敵なの」と声に出す。

そんなこと自分以外の誰も言わないから、自分に言い聞かせている。

昨日の続きが今日であり、いつの間にか70年が過ぎている。30歳の次が今であり、その間の40年はどこかに行った。

でも探そうとは思わない。

だって、あまりいいことが思い浮かばないから。

将来のことは考えたくない。

今はただ、30代の思い出のハッピーエンドになるストーリーを考えている。

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