« カズのゴール | トップページ | 年金の奥は深い »

2011年4月 1日 (金曜日)

キツネが現れるまで待つ

サンテグジュペリは、「小さな王子様」をレオン・ヴォルトに捧げている。

レオンは、パリ時代の親友である。ユダヤ人でジャーナリストのレオンは、ナチからの迫害を受けている。そんな状況の中、アメリカに亡命したサンテグジュペリは、自分のことを一番わかってくれる友人のために童話を書いた。

レオンは22歳も年上であり、友人であると同時に、尊敬できる同志であった。迫害の中で苦しんでいる友人に何かを伝えなければいけないという情動からこの本は書かれた。(たぶん)

それは、レオンへのメッセージと同時に、自らの気持ちを整理する物語である必要があったのだろう。

個人的にはキツネが好きだけどね。

食べ物もなく、安心できる場所もなく、生きる希望もないパリの街で震えているレオンにとって、童話を書くことがどういう意味があったのだろう。

というより、それは書かれる必要があり、それをレオンに捧げたいと感じた。

僕にとっては、遠くに住む友人に何を伝えられるかを考える前に、今、ここに居る家族にきちんと向き合っているかどうかを考える必要があるのかもしれない。

金色の稲穂を見るとキツネを思い出すように、夕焼けを見るたびに思い出す光景がある。そう、想像できるということは、想像するためのストリーが必要である。そこに繋がるヒントがね。つながるときには、時間や空間を飛び越える。

小さな力を持っている者は、その小さな力を使う義務がある。

いま、街を歩くと、みんなの優しさを感じる。

優しくしないと苦しくなってしまう。

だからこそ、物語が必要になる。そして、やさしい物語は街中に溢れている。それを見る力があれば、必ずみえる。

キツネは、ちゃんとやってくる。

でも、キツネは時々嘘をつくけどね。

|

« カズのゴール | トップページ | 年金の奥は深い »

ゆれる」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« カズのゴール | トップページ | 年金の奥は深い »