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2010年2月 7日 (日曜日)

見えない部分

先日美容院に行った。

僕の髪の量では、どちらにいっても変わらないので、行き当たりばったりで店に入る。

注文は少ない、「短くしてください」と言う程度。

それ以上注文することができない。

席に座ると自分の顔をみる。それも、10分以上見続ける。これほどじっくりとみることはそうない。鏡でみる自分は確かに自分であると認めるが、自分でないような感じがする。

それをうまく説明する言葉をもっていない。

僕の顔にはあまり余計なものが付いていない。

僕が見える部分は顔の表面だけ。その裏面が気になる。裏を見ようと目玉を横いっぱいにもっていっても耳の後ろは見えない。

そんなふうに頭を左右に振っていると、お姉さんが頭を両手で押さえて正面に向ける。

そこにはすまなそうな顔をしている僕がいる。

すっかり短く刈り取られた松の木のような頭の奥にお姉さんが鏡を開いて待っていた。

「こんなもんでどうでしょうか?」

もちろん「結構です」と応える。

そこには、僕の裏面が写っている。

そこには自分ではない僕がいる。見たくないものがたくさん詰まっている。

しかし、本当の自分の姿に一番近いような気がするので、すぐに目を背けた。

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