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2009年6月16日 (火曜日)

しないようにの選択

お世話になるということは、人の言うことを聞くことに繋がる。

だから、人の世話にはなりたくないと思う。

人というのは、回りの人。つまり世間だ。世間は無言の力を持っている。それは恐ろしい。

栄さん(仮名84歳)は、普通に生活しているつもりである。このつもりが、世間からみると「普通」でないといわれる。人の言うことを聞いてお世話になれという圧力がかかる。

栄さんは困っていない。しかし、世間は「そんなことはない」という。危なくて見ていられないと言う。

それじゃ見なければいいじゃないかと栄さんは思うが、「そんな訳にはいかないでしょ」と言われてしまう。

病気は治したほうがいい、部屋はきれいな方がいい、ご飯は美味しい方がいい。そうかもしれないが、治し方や、掃除の仕方、ご飯の食べ方はみんな違う。しかし、正しさを押し付けられると参ってしまう。

正義なんていう言葉をつかう人は信じられない。それは、自分で云う言葉ではない。その人が去ってから民衆が言う言葉だと思う。

「~しないようにという選択」はこりごりだと栄さんはいう。

転びたくて転んでるのはない。転ばないようにと考えすぎると歩けなくなる。

人生の最後は死である。死は負けだろうか。

死なないように生きるのか、立派に死ぬために生きるのか。

栄さんの希望は一つだ。

いままで生きていたように明日も過ごしたい。

それだけである。

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