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2008年11月24日 (月曜日)

価値を疑え

先日、クリティカル・シンキングの話を聞いた。

その中で、「価値を疑え」というフレーズが耳に残り、この次の話のテーマにしようと考えている。

対人援助にとっての価値は、信じ込んでしまっているやり方、あるいは、動かしがたい行動みたいなものだろうと感じている。

つまり、ああ「これはできないな」と感じる時、それは、ある価値観にのっとってできないのであり、別の価値観に立てばできるということになる。

立ち位置を変えるということになるかもしれないし、または、座ってしまう、あるいは寝転んでしまうのかもしれない。

援助者には「いい」と感じる価値観がある。しかし、その「感じ」が、援助者を縛ることになる。

「いい」感じを具体的にイメージできる援助者は、専門性が高く、解決に向けた小さなステップをイメージできる。

それが上手くいき、どんどん「いい」感じが強化される。

そして、ある「価値」になる。

そんな時、その「価値」を疑れるだろうか。

たとえ話

船乗りが海に出ていると、キリストが海上を歩いてきた。

そこで弟子が、「わたしも」とお願いした。

キリストは「来なさい」と命じ、弟子は海の上を歩き始めた。

しかし、強い風が吹き始めたとたん、「疑い」の気持ちが強くなり、おぼれ始めた。

この場合、弟子は、何を疑ったのか?

その1 キリストの力

その2 人間が海の上を歩いていること

その3 自分自身

この辺りが、人間の人間である弱さであり、魅力だと感じる。

彼が、疑いの気持ちを起さず、そのまま、海を渡りきることはない。

それでは、物語は始まらない。

彼は、理想と現実の挟間に立ち、「価値」を疑った。

「価値」を疑ったお陰で、海の上を歩き、再び疑うことで、「人間」に戻ることができたのだ。

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