静かな床屋
パンク床屋に行った。
床屋さんと呼んだら、「うちは床屋じゃない」と言われた。美容院ですか?と聞いて見たら、かなり悩んでから、「違うね」と言って、黙ってしまった。
それから、二人で鏡を見ながら考えた。いい考えも出ないので、話題を変えた。
パンクさんは悩みがあるようで、よく喋る。
どうしました?
「2階がうるさくて」と、意外な悩みである。
だって、部屋の中にはかなりの音量でパンクが鳴っている。
不思議な顔をしていると、「静かにしたいんだよね」と、またまた変なことをいう。
パンクさんが言うことにゃ、「パンクは低音だけど、2階は高音で、うるさい」と。
2階には、若夫婦と子どもが住んでいるらしい。
こんなにうるさい環境に居ながら、静かにしたいなんて、人間の悩みはどこにあるかわからない。
とりあえず、うなずいおいた。
何しろ相手は鋏を持っているんだからね。
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