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2008年8月20日 (水曜日)

いい子

花村満月の「少年曲馬団」を読んでいる。

昭和30年代後半、東京・府中で暮らす惟朔(いさく)少年の物語。

少年は悪い子だと言われている。

昭和30年代後半、写真に写っている僕は、縁側の柱に縛れて泣いていた。自分では、悪い子かいい子か分からない。誰かが、悪いことをしたら「○○に入れちゃうぞ」と、今でいう少年院の名前を出して脅されていた。

それでも、大人の目を盗んで悪いことをした。

それが悪いことかどうかは、なんとなく分かっていた。それは、見つかるとこっぴどく叩かれる予感のようなものがしたからだ。また、見つからないと詰まらないような気持ちもどこかにあった。

惟朔少年には、母親がいる。

母親は惟朔を愛している。愛しているが、その愛情を持て余しているところがあり、惟朔も、母親に甘え切れない。

悪い子であることが母親からの愛情を受ける条件であるとしたら、それは、辛い。辛いけれど、仕方がないのか。

惟朔は、妹の頭を叩く。

それは、母親から叩かれたいという表れであるかのように。

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