« パーソンセンタリング・アプローチ | トップページ | マイケルと卵の関係 »

2007年9月 7日 (金曜日)

嵐の夜

子どもの時、台風が来ると興奮した。
昨日、夜中に帰宅すると、カーテンを開け森を見ながら興奮している少年がいた。
少年にとっては、明日の朝、暴風雨警報が出ていれば学校が休みになるのでただ事ではない。


 

僕が小学生の時、大きな台風が来る前には、雨戸を閉め、雨戸が外れないように斜めに材木を当て、釘で打ちつけた。それは男の仕事だった。
台風は男の活躍する場面が多かった。
夜になり、お決まりのように停電した。
用意してあったラジオをつけ、懐中電灯とろうそくの中で食事をした。
部屋の中が暗くなり、影が長く伸び、狭い部屋も何処かの別荘にいるように気分になり興奮した。
いつものご飯が、とても美味しく、不思議な食べ物を食べている気分になった。

しばらくすると、天井から雨漏りが始まる。
平屋で瓦葺の屋根は、横風で瓦のすき間から雨がしみこんでくる。
これも、準備万端。
こんどは子どもの仕事。用意してあったタライや空き缶を雨漏りの下に置く。今日は、どんな音をさせようかと、拾ってきた空き缶を置くと、「うるさいからタオルを敷きな」と声が飛び、作戦は失敗に終わる。
食事も終わり、することがなくなると、親父の出番。「怖い話でもするか」と、昔話をはじめる。しかし、ネタが少ないのですぐに終わり、話は、親戚の噂話や、近所の面白いおじさんの話や、数年前に行った旅行の話になる。
そこに、突然電話がなる。
電気が切れても、電話は生きている。その頃は黒電話で、大きな音が3回。
誰も電話に出ず、“こんな夜中に誰だろう”という顔。
仕方がないと、母親が出ようとすると、電話が切れる。
そして、しばらくして電気がついた。
電気がつくと恥ずかしいくらい明るく、自分たちがしていたことがバカらしくなり、黙って後片付けを始める。
それにしても、あの電話は誰からだったのだろうと、今の不思議に思う。

|

« パーソンセンタリング・アプローチ | トップページ | マイケルと卵の関係 »

あいまいの知」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/160222/16370007

この記事へのトラックバック一覧です: 嵐の夜:

« パーソンセンタリング・アプローチ | トップページ | マイケルと卵の関係 »