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2007年6月19日 (火曜日)

犬が西

久しぶりの文学座。

別役実の新作。

ひんやりした広場に電柱が一本。小さな裸電球が付いている。

そこは、どのにでもありそうで、どこにもない場所。

そんな電柱のある風景に老人が迷い込んでくる。どこに行くわけでもない、目的がない散歩。だから「ぼんさんがへをこいた」と、どうでもいい呪文を唱えてごまかしながら歩き続ける。

その風景に集まる老人たちは、夫婦のようで夫婦でなく、知り合いのようで他人、それでもどこかであったことのある人たち。

老人はどこへ行くのか。本当は知っているのに知らないふりをする。

老人たちは、死に場所を探している。それも、何でも無い場所で野垂れ死にすることを。

芝居が終わり、席を立ち上がった女性が、「あたしも野垂れ死にする場所を探さないと」と言っていたことばがいつまでも頭から離れない。

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