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2007年4月10日 (火曜日)

太った金魚

友達の牧師が北九州に赴任したと知らせが届いた。
中谷さんとの出会いは、養護施設。
児童養護施設の夜警として住み込み、昼間は大学に通っていた。大学生といっても施設の大半の職員より年上であり、その当時40を越えていたんじゃないかと思う。
その経歴を聞いているだけで半日は取られるという、様々な人生を送ってきた人だ。
泊まりの日には夜警室にもぐり込んでは、議論をたたかわせた。
夜警室には、その他、様々な問題を抱えている子どももやってきた。来たからといって何をするわけでもない。ただそこに座って、勝手にコーヒーを入れて飲んでは帰っていった。
その、何もしないし、何も聞かれない時間が子どもたちにとっては大事な時間だったんだろう。学校では先生が、施設に帰ってくると職員が、色々うるさく言うものだから、何も言わない中谷さんのところに集まり、休憩していた。
夜警室には金魚がいた。水槽の半分はあるかと思われる太った金魚だった。余りに太っていて、逆さになって浮かんでいた。金魚も、休憩しているような顔をして泳いでいた。

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