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2007年4月 9日 (月曜日)

出来ると出来ないの間

明夫さん(60歳・独居)は、一人で食事を作ることができる。もちろん買い物もいける。
掃除や洗濯も得意で、部屋の中はとても綺麗だ。同年齢の男性に比べると自立していると自分でも感じ、人からも「明夫さんは何でもできるのね」と、よく言われる。
そうした日常の生活では何にも困らないのに、何かを決めようとすると考えられなくなる。日常のルーチンはできるのに、新しいことを決めようとすると頭が一杯になって脳の活動が止まってしまう気分に襲われる。
それも、酷くできないときと、少しならできるときがあるから厄介だ。
もう、「何にもできない」と感じる日があるかと思うと、「できそうだ」と思える日もある。
できない日だけ、できない部分だけ助けてもらえば生活できるのに、そうした制度はない。
出来ない人は、何でもできないと思われ、定時で介助や支援をお願いしないといけない。
できる日に、サービスを断ると、「それならできるんですね」と言われるから、出来ても「できないフリ」をしている。
明夫さんは、そんな嘘をつく自分が許せないから、サービスを使わない。使わないと、状態が悪くなる。
そんなジレンマを感じているが、どうしようもないと思ってしまう。
「これが僕なんだし、僕はぼくを受け入れるしかない」

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