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2007年3月 1日 (木曜日)

利益相反

「後見人がついたら、よけいにやり難くなった」と、親族から言われることがある。
後見人は、本人の生活や財産管理のために仕事をするが、親族にとっては、上手に財産を管理したいが為に申請することもある。
「後見人が付いたら、家と土地を売ろうと思っていたのに出来なくなった」ということがある。
不動産を処分するために、父親名義の土地を売却しようとしたら、判断能力が低下している父親に後見人が必要だと言われた。
長男は、自分が後見人になれると信じて申立てを行なったが、裁判所は、第三者後見人を選任した。
長男は、選任された後見人に土地を売りたいと申し出たが、「その必要がない」と言われ、なんの為に後見人をつけたか分からないと、不満が爆発。

 施設に入所することになり、契約能力がないから後見人が必要といわれ、長女が後見人になろうと裁判所に申立てを行なった。しかし、裁判所は、第三者後見人を選任。その後見人が、家で暮らしたいと本人が考えているので、施設に入所するのを先延ばしにしたいと言い出した。
長女は、そんなことになるんなら後見人を立てなければ良かったという。
その上、長女が管理していた通帳や現金を後見人が管理することになった。

 後見人は、本人の生活を関係者と相談して最善の道を探す使命がある。本人の利益と家族の利益が一致すれば一番いいのだが、時に相反することがある。その時には、本人の利益を優先することになる。
しかし、家族にとっては不満な結果となる。
そうした利益相反が疑われる場合、裁判所は後見人を第三者(専門後見人)にすることで、本人の利益を守ろうとする。

成年後見制度は、権利を守るシステムであって、本人の権利を制限するためのシステムではない。

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