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2006年12月 3日 (日曜日)

ウォーカーズ

ウォーカーズというドラマ(NHK土曜ドラマ)を楽しみに見ていた。
昨日が最終回だった。
江口洋介演ずる主人公(徳久)は、大手企業で働くサラリーマン。企画部門で新商品の開発を任されている会社のホープ。ある日、上司から有給が溜まっているから少し長く休めと言われる。ちょうど、彼女(翔子)と旅行に行く予定もあり、3週間の休暇をとることになる。
翔子(戸田菜穂)は、仕事大好きなフリーライター。婚約をしている徳久との生活や自分の仕事のことなど、旅行中に、将来のことを考えようと思っていた。
沖縄に行く前に徳島の実家に寄り、両親に翔子を紹介しようとする徳久。跡継ぎ問題で、実家の寺から逃げるように東京に出てきたこともあり、住職の父親には会いたくなかった。
翔子を紹介しようとしたところ、父親が余命半年の病気だと告げられ。母親に、「うそでもいいから寺を継ぐといってくれ」と頼まれる。
弱った父親を見て、嘘をついてしまう徳久。そんな優柔不断な恋人を見た翔子は結婚を考え直そうかと考え始める。
そして、二人の旅行は取りやめとなり、父親にすすめられるまま徳久は一人四国お遍路にでる。
なぜ歩き始めたのかその理由も分からないまま徳久はただ歩く。そこで、様々な人に出会いドラマは進んでいく。
会社の昔の上司で、若いときには出世頭と言われていた寺島(三浦友和)夫婦がやはり四国八十八箇所のお遍路しており、ばったり出会う。(不思議と出会うのがドラマ)
寺島は妻(吹雪ジュン)に誘われるまま歩いているのだが、定年後の仕事のことや、田舎に引っ越すことなど自分のことで頭がいっぱい。妻は、この旅で夫婦の結論を出そうと考えている。子どものこと家庭のことも省みることもない会社人間だった夫と、これから先も暮らしていく意味があるのだろうかと考えていた。
旅は、仲間が少しずつ増えていく。そこに、翔子も加わり、四国お遍路の旅が始まる。

 なぜ、このドラマに夢中になったのか。徳久は若い頃の自分であり、寺島は今の自分と重なるところが多いからだ。
徳久は、仕事のことでは決断が速い。新商品に対する確かなコンセプトを持っている。商品のことなら誰にも負けない知識と情熱を持っている。しかし、彼女の気持ちは分かっていなかった。更に、父親の気持ちや母親の気持ちを理解しないまま、東京に出てきたしまった。つまり、自分を誤魔化すように仕事に没頭してきた。
それが、急に結婚や仕事、家や親という大問題にぶつかり、結論を出せないまま歩き始めた。(まるでカード会社のCMで、オダギリジョーが「どうすんのよオレ」といっているようなもの)
寺島も、昔は徳久のように情熱を持って仕事をしていた。その後、出世の道から外されても会社にしがみつき定年を迎える。さて、これからが自分の人生だと信じていたとき、妻から離婚をしたいと告げられる。「なんでいまさら」と感じた寺島に対して、妻はずっと前から考えていたことであり、お遍路も決断の旅だった。
一緒に歩いているのに、夫との距離を感じる。なぜ一緒になったのだろう。なぜ夫は自分を見てくれないのだろう。これから先も一緒にいることができるのだろうか、そんなことばかり考え始めるようになっている自分がいた。
寺島には、そんな妻の考えが全く理解できない。家族を養ってきた自負があり、自分は悪くないと思う。そう考える妻に原因があるんじゃないかと思う。
寺島は、歩くことをやめ、東京の再就職先に出社する。そこで待っていたのは会社のお荷物としての椅子だった。自分は必要とされていないことに気づく寺島。妻から見放され、会社という社会に帰ることもできないことに気づく。自分には帰るところがないと感じ、再び四国に戻り歩き始める。
徳久も、有給が終わり会社に戻る。すると、自分の企画を後輩が引き継ぎ全く違う商品になっていることに愕然とする。自分がいなくても会社は廻り、自分が居ない間にまったく違う会社になっていたことに気づく。
その時、翔子のことを考え始める。家のこと、父親の病気のことを思い、再び四国へ向かい歩き始める。
徳久も寺島も歩いても何の問題も解決しない。(ドラマでは一応のハッピーエンドになっている)
歩けば歩くほど、自分は何のために歩いているのかが分からなくなり、答えが見つからない人生に飽きあきする。それでも歩かなければならない。妻や、恋人は自信をもって歩いているように見える。彼女らは帰る場所を持っているのに、自分には帰る場所がない。帰る場所を探して歩いているのに答えはまったく見つからない。それでも、足だけは前にすすんでいく。
そんな気分でドラマを見ていた。
再放送がありましたらご覧ください。

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