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2006年10月29日 (日曜日)

ニッポン・住宅・宇宙

パラレル・ニッポンを見て。
建築の世界のことはよく分からないが、教育機関の作品に斬新な建物が多く見られた。
建築家に作品製作への力が入っている様子が感じられた。
建物によって、そこに生活する人の生活の仕方や気持ちが変わってくる。理想的な建築が無いように、理想的な生活も無いのかも知れない。そうすると、教育施設の建築は、何を理想とするかという建築家の価値観が明確に現れている。
それは、住宅においても。
高齢者住宅をバリアフリーにすることが流行であるが、一方で、バリアを積極的に活用することで、生活に活気を出そうと提案する作品がある。
それは、様々な劣悪環境についても同様である。狭い、暗い、変形、うるさい・・・など、住宅にとっていい環境といえない所が、建築家の力量の出しどころであるようだ。
木の上に茶室を作った建築家がいた。窓の無い住宅がある(中庭があり光に溢れている)。
そうした作品(住宅)は建築家の物ではない。
使う人、住む人のものである。すると、どんなに理想的な建築も、無駄になることもあるということだ。
一方で、何の変哲も無い建築(器)でも、暮らす人もイメージが豊かであればそれは一つの作品になるということでもある。
僕は、訪問することが多い仕事をしているので色々な住まいを見る機会がある。
ある高齢世帯の住宅を訪れたとき。なんだか懐かしい気持ちになった。その家は、色々な思い出がつまった家だった。それも、高齢夫婦の思い出が大切にそこにあり、今と昔が共存していた。
殆ど動けない夫は、ソファーに座りながら、部屋の中のあちこちにある宇宙を旅するように過ごしていた。
その人の頭の中に宇宙があれば、その場所から永遠に広がる世界に繋がっていけるのだろう。

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