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2006年9月30日 (土曜日)

対岸の彼女

角田光代の「対岸の彼女」を読む。

一昨日買い、いっきに読んでしまった。文章がうまい。

友達との距離がうまく取れない高校生(葵)と、複雑な環境の中で自分の居場所を作っているクラスメイト(ナナコ)が友達になる。そして、二人は事件を起こし、別れてしまう。大人になった葵は、再びソウルメイトと呼びたくなる主婦(小夜子)と出会う。

ただそれだけの話。

もちろん色んなことが起こる。しかし、それは付けたしのようなもの。前編に流れるムードと色(橙色かな)がこの小説を読ませる。

夏が終わり、まだ暑さが少し残る夕方。太陽がマンションの間に沈んでいく。その時のさびいい雰囲気と懐かしい夕陽がこの小説のイメージ。

一人でいられるだけの強さがない主婦の小夜子。理解の無い夫と自分の中に土足で入ってくる幼稚園の親たち。どのにも自分の居場所がないと感じながら、少しずつ自立していくところが見せ場。

私を理解してくれる人なんかいないと思うのは当然。私をホントウに理解する必要がある人は私なんだと思う。まず、私が私を分かってあげるないといけないと考えさせられる。

この本がほしい方は連絡ください。着払いの宅配便で送ります。

文藝春秋 1600円

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