« バリ舞踊を見た | トップページ | それでいいのよそれでいいのよ »

2006年8月 6日 (日曜日)

施設はもっと理想を語ろうよ

東京の東大和市の特別養護老人ホーム(特養)で、介護職員が性的暴言をしたと今日の朝刊に掲載されていた。

夜勤の男性職員2人が利用者の前で性的暴言を話しているのがテープにとられ、問題になった。(詳細はニースをご覧ください)

識者はいう「認知症や介護度の重い人が増えるなか、施設職員の心理的な虐待や性的虐待は家族も気づきにくく、今回は氷山の一角だろう。劣悪な介護が施設全体に広がっていた疑いがある。高齢者虐待防止法を絵に書いた餅に終わらせないために、原因や背景を徹底的に調べてほしい」と。

おっしゃる通りだと思う。

しかし、特養に本気で入りたい本人や、入れたい家族はどれほど居るのだろう。どの調査でも数は少ない。介護職員が集まる会議で聞いても、入りたいと手を上げる職員はいない。

そうした施設で働く職員のモラールをどう保てばいいのだろう。

社会的に必要な施設であることは誰もが認識している。それだけでは、モラールは上がらない。

特養が少なかった時代、福祉開拓者が資材を投げ打って施設を作り、創設者の理念に共感した職員が働いていた。虐待防止法もなかったが、全職員が利用者一人ひとりの人権を積極的に守ろうとしていた。給料が今の何分の一だったのにも関わらず。また、勤務条件だって劣悪だったのに。

それが、福祉がビジネスになり、一つの産業になり、多くの若者が「仕事」として就職するようになった。その時、経営方針はあるが、施設理念は何処かにいってしまった。

第三者評価をしていて感じることは、施設理念がしっかりしているところは、職員のモラールが高い。しつこいくらいに、「我が施設の理念」を職員に伝えようとしている。そうしないと、モラールが低下することを知っているからだろう。

酷い施設探しをする前にするべきことがある。

それは、特養のが担っている「意味」を社会が認識すること。高齢者を介護するときに、みんなが在宅を望んでいるのにも関わらず、特養の入所させている現実をどのように考えるのかをしっかり論議してほしい。

また、職員についても、「大切に扱われた経験がない職員は、人を大切にすることはできない」だろう。

これは、日本の教育・家庭・職場の問題なのだろう。

少なくとも、福祉職の現場で職員を大切に育てていたのかは問われる。

くり返すが、理念をしっかり持っている施設はチームワークがいい。風通しがいい。当たり前のことなんだろうが、その当たり前が変わって来ている。

最後に、家族、後見人、地域社会も、施設にお任せではなく、自分達の責任として施設を、その職員を育てることをしないといけない。

虐待の問題は、家庭、学校、職場、施設、どこでも起きる。

問題を探すのではなく、人を大事にすること、また、自分を大事にすることからはじめたい。

|

« バリ舞踊を見た | トップページ | それでいいのよそれでいいのよ »

あいまいの知」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/160222/11295428

この記事へのトラックバック一覧です: 施設はもっと理想を語ろうよ:

« バリ舞踊を見た | トップページ | それでいいのよそれでいいのよ »