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2006年5月11日 (木曜日)

やりたいけどできない

義雄さん(仮名・85歳)は、妻の介護で疲れている。

いろいろな人に相談すると、皆おなじことを言う。

「手伝ってもらえよ」と。

義雄さん夫婦には子どもがいない。しかし、頼むとすぐ駆けつけてくれる親戚もいる。介護保険の使い方も知っている、経済的に苦しい訳でもない。

それでいて、妻の介護を一人で背負っている。

睡眠時間が少なく、慢性的な疲労感がある。趣味のパチンコにも全く行けない。外出は、買い物や銀行のみである。

頼んだほうがいいことは、考えれば分かる。そのほうが楽だということも分かる。しかし、それが出来ない。

どうしても、他人に頼むより自分でやったほうがいいと思える。妻もそれを望んでいると思えてしょうがない。自分が無理をすればいいのなら、それでもいいと思える。考えているうちに、日が暮れている。それに、家事で忙しくて暇がない。

こうした場合、一般には、介護保険のサービスを使いましょうということになる。しかし、サービスを受けることでは義雄さんの思いは解決しない。身体は楽になるかもしれないが、「もうしわけない」という気持ちが強くなるかも知れない。

「単純に見えて複雑なんですよ」という義雄さんの言葉が重い。

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